CWV(コアウェブバイタル)
CWV(コアウェブバイタル)とは、Googleが提唱するウェブページのパフォーマンスを測る指標のことです。
CWVは、ユーザーの体験を向上させるために重要な要素とされています。
SEO影響度 | 導入し易さ | 重要度 |
---|---|---|
★★★☆☆ | ★☆☆☆☆ | ★★★★☆ |
CWVには、LCP(最大コンテンツ描画)、FID(最初の入力遅延)、CLS(累積レイアウトシフト)の3つの指標があります。
この記事では、それぞれの指標の意味や改善方法について解説します。
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CWV(コアウェブバイタル)とは
ウェブページのパフォーマンスを測るには、どのような指標を使えばいいでしょうか?Googleが提唱する指標が、CWV(コアウェブバイタル)です。
CWVは、ユーザーの体験を向上させるために重要な要素とされています。CWVには、LCP(最大コンテンツ描画)、FID(最初の入力遅延)、CLS(累積レイアウトシフト)の3つの指標があります。
それぞれの指標について、以下で説明します。
CWVの目的と意義
CWVの目的は、ウェブページがユーザーにとってどれだけ魅力的で快適なものかを客観的に評価することです。CWVは、ユーザーがページに対して感じる以下の3つの側面を測ります。
- LCP(ロード速度)
ページが読み込まれてから最も大きなコンテンツが表示されるまでの時間 - FID(対話性)
ページがユーザーの最初の操作に応答するまでの時間 - CLS(安定性)
ページが読み込まれてから安定するまでに、表示される要素が動く回数と距離
CWVの意義は、ウェブページの品質や信頼性を高めることです。CWVが高いページは、ユーザーにとって見やすく使いやすく感じられます。
また、CWVはGoogleの検索ランキングにも影響を与えます。CWVが高いページは、検索結果で上位に表示されやすくなります。
CWVの測定方法
CWVを測定する方法は、主に以下の2つです。
- フィールドデータ:実際にページを訪れたユーザーから収集したデータ
- ラボデータ:シミュレートされた環境でページをテストしたデータ
フィールドデータは、実際のユーザー体験を反映したデータです。フィールドデータを収集するためには、Googleが提供する[Chrome User Experience Report]や[Search Console]などのツールを利用できます。
フィールドデータは、様々なデバイスやネットワーク環境でページを訪れたユーザーの平均値や分布を示します。
ラボデータは、制御された環境でページをテストしたデータです。ラボデータを収集するためには、Googleが提供する[PageSpeed Insights]や[Lighthouse]などのツールを利用できます。
ラボデータは、特定の条件下でページを訪れたユーザーの個別値や要因を示します。
CWVの改善方法
CWVを改善する方法は、それぞれの指標に応じて異なります。しかし、一般的には以下のような手順でCWVを改善できます。
- CWVを測定するツールを使って、現在のCWVの値や要因を確認する
- CWVに影響を与えるコンテンツやリソースを特定する
- コンテンツやリソースのサイズや位置、読み込み順序、実行時間などの各段階で改善できる点を見つける
- 改善策を実施して、CWVの値や要因が変化したかどうかを確認する
- 必要に応じて、さらに改善策を探して実施する
CWVは、ワードプレスSEO設定の中でも重要な指標です。CWVを改善することで、ユーザーにとって魅力的で快適なページになります。
この記事では、CWVの概要や測定方法、改善方法について解説しました。次の章からは、それぞれの指標の詳細について解説します。
LCP(最大コンテンツ描画)とは
LCP(最大コンテンツ描画)とは、ウェブページが読み込まれてから最も大きなコンテンツが表示されるまでの時間を表す指標です。
LCPは、ユーザーがページの内容を見ることができるかどうかを判断するために重要です。LCPは、2.5秒以内に表示されることが望ましいとされています。
LCPとは
LCPは、ページ上で最も視覚的に重要なコンテンツを表します。LCPになりうるコンテンツは以下の通りです。
- 画像
- 動画
- 背景画像
- テキストブロック
LCPは、ページの読み込みが完了するまで変化する可能性があります。例えば、最初に表示された画像がLCPだったとしても、その後に表示された動画や背景画像がより大きかった場合、LCPはその動画や背景画像に置き換わります。
そのため、LCPを測定する際には、ページの読み込みが完了するまで待つ必要があります。
LCPを遅くする原因
LCPを遅くする原因は主に以下の3つです。
- サーバーのレスポンス時間
- リソースの読み込み時間
- クライアントサイドのレンダリング時間
サーバーのレスポンス時間
サーバーのレスポンス時間とは、サーバーがリクエストに応答してデータを送信するまでの時間です。サーバーのレスポンス時間が長いと、ページの内容が遅れて表示されます。
サーバーのレスポンス時間を短くするためには、以下の方法が有効です。
- サーバーの性能や帯域幅を向上させる
- キャッシュやCDNを利用する
- 不要なリダイレクトやサードパーティスクリプトを削減する
リソースの読み込み時間
リソースの読み込み時間とは、ページに必要な画像や動画などのリソースがダウンロードされるまでの時間です。リソースの読み込み時間が長いと、ページ上で重要なコンテンツが遅れて表示されます。
リソースの読み込み時間を短くするためには、以下の方法が有効です。
- リソースのサイズや数を減らす
- リソースを圧縮や最適化する
- リソースを事前に読み込むか遅延読み込みする
クライアントサイドのレンダリング時間
クライアントサイドのレンダリング時間とは、ブラウザがページの内容を描画するまでの時間です。クライアントサイドのレンダリング時間が長いと、ページ上で重要なコンテンツが遅れて表示されます。クライアントサイドのレンダリング時間を短くするためには、以下の方法が有効です。
- CSSやJavaScriptのブロッキングを解消する
- CSSやJavaScriptのコードを最小化や整理する
- クリティカルレンダリングパスを最適化する
LCPを改善する方法
LCPを改善する方法は、上述したLCPを遅くする原因に対応する方法です。具体的には、以下のような手順でLCPを改善できます。
- LCPを測定するツールを使って、現在のLCPの値や要因を確認する
- LCPに影響を与えるコンテンツやリソースを特定する
- サーバー、リソース、レンダリングの各段階で改善できる点を見つける
- 改善策を実施して、LCPの値や要因が変化したかどうかを確認する
- 必要に応じて、さらに改善策を探して実施する
LCPは、ワードプレスSEO設定の中でも重要な指標です。LCPを改善することで、ユーザーにとって魅力的なページになります。次の章では、FID(最初の入力遅延)について解説します。
FID(最初の入力遅延)とは
FID(最初の入力遅延)とは、ウェブページがユーザーの最初の操作に応答するまでの時間を表す指標です。FIDは、ユーザーがページと対話できるかどうかを判断するために重要です。
FIDは、100ミリ秒以内に応答することが望ましいとされています。
FIDとは
FIDは、ページ上でユーザーが行う最初の操作を表します。FIDになりうる操作は以下の通りです。
- クリック
- タップ
- キープレス
FIDは、ページが操作に対してどれだけ早く反応するかを測ります。例えば、ユーザーがボタンをクリックしたとき、そのボタンが押されたことを示すアニメーションや音声などがすぐに発生するかどうかです。FIDは、ページの操作性や信頼性を高めるために重要です。
FIDを遅くする原因
FIDを遅くする原因は主に以下の2つです。
- メインスレッドのビジー時間
- 長いタスク
メインスレッドのビジー時間
メインスレッドのビジー時間とは、ブラウザがページの内容を処理している時間です。メインスレッドがビジーだと、ユーザーの操作に対して応答できません。メインスレッドのビジー時間を短くするためには、以下の方法が有効です。
- JavaScriptのコード量や実行時間を減らす
- JavaScriptのコードを分割や非同期化する
- JavaScriptのコードを優先度や依存関係に応じて読み込む
長いタスク
長いタスクとは、メインスレッドで50ミリ秒以上かかるタスクです。長いタスクがあると、メインスレッドがブロックされて、ユーザーの操作に対して応答できません。長いタスクを減らすためには、以下の方法が有効です。
- タスクを小さく分割する
- タスクをWeb Workerに移動する
- タスクをrequestAnimationFrameやrequestIdleCallbackなどのAPIで管理する
FIDを改善する方法
FIDを改善する方法は、上述したFIDを遅くする原因に対応する方法です。具体的には、以下のような手順でFIDを改善できます。
- FIDを測定するツールを使って、現在のFIDの値や要因を確認する
- FIDに影響を与えるコードやタスクを特定する
- メインスレッドやタスクの各段階で改善できる点を見つける
- 改善策を実施して、FIDの値や要因が変化したかどうかを確認する
- 必要に応じて、さらに改善策を探して実施する
FIDは、ワードプレスSEO設定の中でも重要な指標です。FIDを改善することで、ユーザーにとって快適なページになります。次の章では、CLS(累積レイアウトシフト)について解説します。
CLS(累積レイアウトシフト)とは
CLS(累積レイアウトシフト)とは、ウェブページが読み込まれてから安定するまでに、表示される要素が動く回数と距離を表す指標です。
CLSは、ユーザーがページの見た目に不快感や混乱を感じるかどうかを判断するために重要です。CLSは、0.1以下にすることが望ましいとされています。
CLSとは
CLSは、ページ上で表示される要素が予期せずに動くことを表します。CLSになりうる要素は以下の通りです。
- 画像
- 動画
- テキスト
- 広告
- ボタン
- フォーム
CLSは、ページの安定性や使いやすさを測ります。例えば、ユーザーが読んでいるテキストが突然下にずれたり、クリックしようとしたボタンが消えたりした場合、ユーザーは不快感や混乱を感じます。
CLSは、ページの品質や信頼性を高めるために重要です。
CLSが悪化する原因
CLSが悪化する原因は主に以下の2つです。
- 要素のサイズや位置が指定されていない
- 要素の読み込み順序が不適切
要素のサイズや位置の指定
要素のサイズや位置が指定されていないと、ブラウザがページのレイアウトを計算する際に、要素の場所を予測できません。
そのため、要素が読み込まれたときに、他の要素を押しのけて動くことがあります。要素のサイズや位置を指定するためには、以下の方法が有効です。
- 画像や動画などのメディア要素にwidthやheight属性を付与する
- テキストやフォントなどのテキスト要素にfont-sizeやline-height属性を付与する
- 広告やボタンなどの動的な要素に予約スペースを確保する
読み込み順序の改善
要素の読み込み順序が不適切とは、ページ上で重要な要素よりも重要でない要素が先に読み込まれることです。
そのため、重要な要素が読み込まれたときに、重要でない要素を押しのけて動くことがあります。要素の読み込み順序を適切にするためには、以下の方法が有効です。
- 重要な要素を優先的に読み込む
- 重要でない要素を遅延読み込みする
- 重要でない要素を非表示にする
CLSを改善する方法
CLSを改善する方法は、上述したCLSを高くする原因に対応する方法です。具体的には、以下のような手順でCLSを改善できます。
- CLSを測定するツールを使って、現在のCLSの値や要因を確認する
- CLSに影響を与える要素やリソースを特定する
- 要素のサイズや位置、読み込み順序の各段階で改善できる点を見つける
- 改善策を実施して、CLSの値や要因が変化したかどうかを確認する
- 必要に応じて、さらに改善策を探して実施する
CLSは、ワードプレスSEO設定の中でも重要な指標です。CLSを改善することで、ユーザーにとって快適なページになります。最後の章では、CWV(コアウェブバイタル)のまとめをします。
まとめ
この記事では、CWV(コアウェブバイタル)について解説しました。CWVは、Googleが提唱するウェブページのパフォーマンスを測る指標のことです。CWVには、LCP(最大コンテンツ描画)、FID(最初の入力遅延)、CLS(累積レイアウトシフト)の3つの指標があります。それぞれの指標の意味や改善方法について紹介しました。
CWVは、ワードプレスSEO設定の中でも重要な要素です。CWVを改善することで、ユーザーにとって魅力的で快適なページになります。CWVを測定や改善するためには、Googleが提供するツールやプラグインを活用すると便利です。CWVを意識して、ワードプレスSEO設定を完全網羅しましょう。